水曜勉強会はどなたでも参加可能な医療システムに関する勉強会です。毎週水曜日午前7時15分から45分までの30分間、トピックスを決めてZoomでお話しします。アドレスはhttps://us02web.zoom.us/j/85476094520?pwd=cmZ4bStXQ0dva2d3bDdhOTRSMG11UT09です。パスコードは9DBs34です。トピックスは皆様の関心が高そうなものから順に取り上げますが、ご要望があればお知らせください。
2022年1月5日あけましておめでとうございます。今年は医療情報の活用3回目から始めました。
20世紀後半に病院と診療所の役割が大きく分化していく中で病診連携が始まりました。また精神科を中心に患者さんの生活環境を整えてから退院し、退院後に病院医師やソーシャルワーカーなどが患者さんの自宅を訪問して問題がないかをチェックする訪問診療が始まりました。病院と診療所、あるいは病院と地域を結ぶ地域連携が重視される時代になりました。
地域連携には地域の疾病コントロールという概念も導入され、さらに地域健康管理に進もうとしています。
長いシリーズになりましたが7月14日に完了しました。
第2回(6月2日)
人間のこころは絶えず揺れ動くものです。揺れ動いてある一定の範囲にある時に社会生活がうまくいきます。揺れ幅が大きくなりすぎると社会生活が困難になります。揺れ動いても元に戻していく力をレジリエンス(≒復元力)といいます。こころの健康はこのレジリエンスを個人的にも社会的にも高めていこうという考え方です。一方精神医学はこのレジリエンスだけでは元に戻せない状態の人に介入します。つまり政策の立場からはレジリエンスを重視すべきだというのがOECDとEUの立場です。ここではこれらについてお話しします。
参考資料を挙げますので、ぜひ読んでみてください。
<日本語版>
EUCOMSによるConsensus Paper: 地域における全ての人のためのリカバリー
OECDのHealth at a Glance: Europe 2018
<英語版>
Mental Health: good practices and implementatable research results
EU Compass for Action on Mental Health and Well-being
プライマリ・ケアとその歴史について学びます。プライマリ・ケア、家庭医学、総合診療、どれもが同じようで少しずつ違います。その概念の背景について理解し、アメリカでもてはやされたのに衰退した原因、ヨーロッパに広がった理由、南米やアフリカでの広まりについて考えましょう。
地域全体で医療・介護の向上を目指すコミュニティ・ケアが21世紀医療の切り札となるでしょう。日本ではあまり耳にしない言葉ですが、医療・介護の現場はコミュニティ・ケアの思想で改革が始まっています。概念を整理して進むべき方向性を考えましょう。お話は2021年10月13日から開始します。
第4回(11月3日) 祭日だけど決行しました。